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「受注管理」の概要

一般的にはトランザクションデータと呼ばれ、顧客から受けた注文内容をシステムに記録・管理するための基幹情報です。受注情報をきちんと管理することで、営業・事務・出荷・会計など、あらゆる後工程の業務がスムーズかつ正確に開始できます。


  1. 経営分析の基礎データとなる

    • 受注件数や受注金額を集計し、売上傾向や季節変動を把握できる。
    • 顧客別・商品別に売上を分析し、マーケティングや仕入計画に活用できる。
  2. 正確な注文内容の記録・管理

    • 顧客から受けた情報をそのままシステムに登録するため、手書きや口頭による誤入力リスクを低減。
    • 誰がいつどの注文を登録したか、履歴が残るため、トレースが容易。
  3. 後工程への情報連携

    • 出荷指示やピッキングリスト、請求書発行の基データとして活用。
    • 在庫管理システムや会計システムと連動し、一連の業務を自動化・省力化できる。

  • 営業担当者が顧客からの注文を受け付け、受注情報として記録。
  • 倉庫・物流担当者が受注情報をもとに出荷準備を行い、出荷状況を更新。
  • 事務担当者が受注情報から請求情報を作成し、請求処理を連携。
  • 経営・経理担当者が受注金額・受注件数を集計し、売上分析や予実管理に活用。
  • テンプレート機能を使い、同一顧客からの定期受注を複製・流用して効率化。
  • 帳票作成・送付履歴管理により、注文書や納品書の生成・送付状況を一元管理。

「受注情報」に記録される情報

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項目説明内容例
受注ID各受注を一意に識別するコード。履歴参照や検索に利用。ORD-20250630-001
顧客情報顧客コード・顧客名。請求条件や配送先が自動反映。CUST-001:株式会社A
取引条件適用する価格設定・パッケージ・送料ルールなど。見積からの変換時にも継承。条件A(卸売価格:¥250/送料:¥200)
受注日受注を登録した日付。管理画面や帳票のヘッダーに表示。2025/06/30
納品予定日納品の目安日。2025/07/05
納品日実際に納品が完了した日。2025/07/05
受注明細商品コード/商品名、数量、単価、金額(数量×単価)、税率(自動適用)など詳細情報。350ml缶ビール x10 @¥300 = ¥3,000(税率10%)
配送情報配送先住所、配送業者、配送方法、送り状番号、送料(手動入力または自動算出)。東京都渋谷区◯◯町・ヤマト宅急便・通常便・123456789・¥500
出荷状況未出荷/出荷済/納品済など、物流プロセスの進捗を管理。未出荷
請求情報紐付本受注に対して発行された請求ID、請求日、請求状況を参照。INV-20250701-001(請求済)
社内メモ出荷注意点や特記事項など、管理者向けフリーテキスト。納品先は裏口納品希望

  1. 見積から受注への変換

    • 顧客から受注したら見積情報を「確定」状態にし、受注情報に変換。
    • 納品スケジュールや配送情報を設定。
  2. 内容確認と確定

    • 数量・金額などを確認し、誤りがなければステータスを「確定」に変更。
  3. 出荷処理

    • 出荷が完了したら「出荷済」に変更。
    • 納品を確認後、「納品済」に変更。
  4. 請求連携

    • 月末に「まとめて請求」機能で一括請求書を作成。
    • 受注と請求を紐づけて請求処理。

「受注情報」とその他の情報との関連性

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  • 商品情報

    • 商品コード・商品名・税率・単位をマスタ参照。
    • 在庫管理フラグ有効な場合、出荷時に在庫数を自動更新。
  • 顧客情報

    • 顧客コード/顧客名が自動反映。
    • 顧客の請求条件・配送先などを連携し、自動設定。
  • 取引条件

    • 価格・送料ルール・受注成立条件を継承。
    • 注文書書式や公開設定も反映。
  • 見積情報

    • 承認済見積から変換した受注は見積IDと双方向参照。
    • 見積の納品スケジュール・特記事項を初期値として継承。
  • 請求情報

    • 確定済・出荷済・納品済の受注は請求作成時に候補表示。
    • 請求後は請求IDが紐づき、入金状況も即時確認。
  • 在庫操作情報

    • 「出荷済」変更で出庫操作が自動生成。
    • キャンセルや数量変更は在庫操作の取消・修正と連動。
  • 関連書類

    • 見積書・注文書・納品書・請求書を受注画面から生成・送付。
    • 送付状況は受注ステータスとリンクして進捗管理。

受注状況は業務プロセスの各段階を示すステータスで、全体の進捗管理に利用します。

ステータス説明
確定前編集可能。出荷・請求には進めない。
確定済出荷準備OK。請求作成可能。
出荷済ピッキング・発送完了。請求処理へ進行。
納品済顧客へ納品完了。請求対象確定。
取消済受注の取り消し。以降の操作は不可。

それぞれのステータス変更時に編集制限がかかり、担当者間で責任と作業範囲を明確化できます。