「在庫管理」の概要
「在庫情報」とは
Section titled “「在庫情報」とは”FERMにおける在庫情報とは、商品と在庫区分(倉庫や棚などの計測単位)の2つの軸で、在庫状況を次の3要素で管理します。
- 実在庫数:現時点で倉庫や棚に実際にある商品の数量
- 予定変動数:今後の入庫予定数+返品予定数−受注確定数による在庫の増減見込み
- 理論在庫数:実在庫数と予定変動数を合算した、実質的に利用可能な在庫数
「在庫情報」を管理する利点
Section titled “「在庫情報」を管理する利点”- 出荷可否の判断精度向上
理論在庫数を基に、今後の入出庫予定を踏まえた正確な出荷可否を即時に判断できます。 - 在庫回転率の最適化
実在庫数と予定変動数を利用し、適切なタイミングでの補充・発注計画を立案でき、余剰や欠品を抑制します。 - 現場業務の効率化
在庫区分ごとの情報を可視化し、倉庫担当者は目的のロケーションで必要な数量を迅速に把握・作業できます。
「在庫情報」と「在庫操作」の違い
Section titled “「在庫情報」と「在庫操作」の違い”在庫情報と在庫操作は目的と表現範囲が異なります。
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在庫情報
- 現在の在庫数を集約して表示(実在庫・理論在庫を含む)
- 商品と在庫区分ごとの最新状態を把握するためのデータ
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在庫操作
- 在庫を増減させる行為の記録
- 過去の履歴や未来予定を管理
- 実行済になると在庫情報(実在庫数・理論在庫数)が更新される
在庫操作の種類
Section titled “在庫操作の種類”操作種別 | 説明 |
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入庫 | 原材料や製品などの新たな在庫を登録する |
出庫 | 受注・出荷処理に基づき在庫を減らす |
移動 | 異なる在庫区分(例:倉庫A → 倉庫B)間での在庫移動を記録する |
棚卸 | 実在庫とシステム在庫の差異を調整(誤差・廃棄・破損対応など) |
在庫操作に記録される主な項目
Section titled “在庫操作に記録される主な項目”項目名 | 説明 | 内容例 |
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実行の状況 | ステータス「下書き」「実行済」を管理 | 下書き/実行済 |
操作種別 | 「入庫」「出庫」「移動」「棚卸」を識別 | 入庫 |
対象商品・商品種別 | 操作対象の商品マスタと種別を指定 | 北海道クラフトビール〈缶〉 |
在庫区分 | 操作対象の倉庫・棚・冷蔵庫などロケーション | 冷蔵庫A |
操作数量 | 操作前後の数量を記録 | 操作前:100 → 操作後:120 |
操作実行日 | ステータスが「実行済」となった日付 | 2025-06-30 |
操作メモ | 理由や対応内容の自由記述 | 「破損分廃棄のため在庫調整」 |
理論在庫とは
Section titled “理論在庫とは”FERMにおける理論在庫は、実在庫数に予定変動数を加味した、実質的に利用可能な在庫数量を指します。
- 実在庫数:現在、倉庫や棚に実際に存在している商品の数量。
- 予定変動数:以下の計算式で求める在庫増減の見込み数。
- 予定変動数 = 入庫予定数 + 返品予定数 - 受注確定数
- 理論在庫数:
- 理論在庫数 = 実在庫数 + 予定変動数
在庫操作の実行状況
Section titled “在庫操作の実行状況”ステータス | 説明 |
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下書き | 操作は記録済だが在庫情報には反映されない状態(確認中や予定として保存) |
実行済 | 操作が確定し、在庫情報(実在庫数・理論在庫数)に反映される状態 |